規制改革会議で、挨拶する議長の岡素之(おか・もとゆき)氏(右から3人目)と安倍晋三(しんぞう)首相(右から2人目)=2015年6月16日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)【拡大】
労働者は、裁判で不当解雇が認められても、会社との信頼関係が損なわれており、職場復帰は現実的には難しい。退職を選択しても、補償金を受け取れなかったり少額だったりすることが多い。補償金で解決するルールを明確にし、労働者の泣き寝入りを防ぐなどの狙いがある。
経済同友会の小林喜光代表幹事は16日の記者会見で「(紛争解決の)予見が可能になり、前向きにとらえていい」と評価。
これに対し、日本労働弁護団事務局長の菅俊治(すが・しゅんじ)弁護士は「不当解雇の抑止力がなくなる」と訴える。不当解雇だと分かりながら、補償金を払えば紛争を解決できると考える企業が増える懸念があるからだ。制度が導入されている欧米では補償金が年収1~2年分なのに対し、日本の中小企業では数カ月分しか出せないといった現実もある。
それだけに、海外の事例を検討することで、双方が納得できる制度に運用面などで対処する必要がある。