前半、ヘディングシュートする本田圭佑(けいすけ、右)=2015年6月16日、埼玉県さいたま市緑区の埼玉スタジアム(松永渉平撮影)【拡大】
ディフェンスラインと中盤との距離感を縮め、中央でスペースを与えないようにするシンガポールの守備に手を焼き、攻撃にスピード感が出なかった。
日本代表は前回のブラジルW杯予選初戦でも北朝鮮に後半ロスタイムの得点で辛うじて勝利したように、予選では苦戦してきた。だからこそ、チームには「アジアで勝つ術」が求められてきた。中央を固められたら、ドリブル突破やロングシュート、大きなサイドチェンジなどが必要になる。
しかし、合宿で取り組んできた少ないタッチ数でのパスや相手守備陣の背後を突く形に固執した。常に「戦術は相手により選択する」と口にしてきた指揮官。引き出しを増やさなければ、今後も厳しい戦いを強いられることになる。(小川寛太/SANKEI EXPRESS)