伝統を未来へつなげるために、行政の応援を受けて8年前から始まった「筆職人後継者育成事業」は、3カ月の短期養成講座終了後、熊野筆の事業所で働くことができる仕組みです。尺田さんの会社は中でも就業率が高いと評判に。若い発想を取り入れようと広島市立大学漆工芸科の学生とコラボレーションで製作した斬新な筆は、海外からの評価も得ています。「使う人が嬉(うれ)しい筆」をつくるためには、つくる人も使い手を想像しさまざまなチャレンジを続けること。それが働く人たちの気持ちを引き出し、技術の継承、新しい世界を切り拓く産業の発展につながっていくのではないでしょうか。(SANKEI EXPRESS)