6月25日、欧州連合(EU)首脳会議が開かれた首都ブリュッセルで談笑するギリシャのアレクシス・チプラス首相(左)、ドイツのアンゲラ・メルケル首相(右)ら=2015年、ベルギー(AP)【拡大】
残された時間わずか
EU側とギリシャが合意しても、ドイツは合意内容に関する自国の議会手続きが必要なため、残された時間はわずかとなっている。
EU側はギリシャの基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標を国内総生産(GDP)比で当初の3%から1%に緩和し、双方は歩み寄りを見せた。
残る主な焦点は年金改革や付加価値税の引き上げとなる。25日まで4回開かれた財務相会合を通じ、ギリシャは富裕層や企業への課税強化など新たな財政再建案を提示。しかし、EU側は年金のさらなる減額や付加価値税の引き上げを求めており、溝は埋まっていない。(共同/SANKEI EXPRESS)
≪根強い与党の反発 議会承認難航も ギリシャ金融支援≫
ギリシャ金融支援をめぐるEU側と同国の協議がどのような方向に進んでも、ギリシャ国民は引き続き緊縮策を強いられることになりそうだ。チプラス首相(40)率いる与党内では、EU側が迫る厳しい改革要求への反発がさらに強まっており、ギリシャ議会の承認手続きが難航する可能性もある。