シャッターの閉まった銀行の前で、通常は月末に支給される年金の支払を待つ受給者たち=2015年6月29日、ギリシャ・首都アテネ(AP)【拡大】
Q デフォルトは避けられないのですか
A EUはギリシャと財政再建策に関する合意がない限り、融資を再開しない方針です。ギリシャは7、8月にも巨額の国債償還を控えています。市場からの資金調達が事実上できないため、支援がなければ避けられません。
Q デフォルトになった場合は
A ギリシャ政府は、IMFなどへの返済だけではなく、公務員の給与や年金なども支払えなくなって、国民生活が大打撃を受ける可能性があります。銀行の経営が揺らぎ、民間企業の業績にも悪影響がありそうです。ユーロが枯渇してしまって、旧通貨ドラクマを復活させてユーロ圏を離脱せざるを得なくなるかもしれません。
Q 国民投票では何を決めるのですか
A EU側が求める年金改革や、消費税に当たる付加価値税の増額を受け入れるかどうかです。チプラス首相率いる急進左派連合(SYRIZA)は緊縮策の破棄を訴えて政権に就いたため、公約に背く再建策の賛否を国民に直接問うことにしました。