7月2日、ギリシャのクレタ島で、警官隊ともみ合う反EU派の人々=2015年(ロイター)【拡大】
その国民投票を前に、チプラス首相の真の狙いに関心が集まっている。チプラス首相は銀行の業務停止や国民投票の実施発表に際し、繰り返し語ったのがEUへの批判だ。EUを「巨大な敵」と見なし、大衆の歓心を買うことで、政治家としての生き残りを図っているかのようだ。
「ギリシャはEUの債権者たちから卑劣な圧力をかけられている。われわれは交渉したいだけなのに脅迫された」
チプラス首相は、EU側との交渉決裂後の6月27日にこう語り、EUを痛烈に批判した。
貸した方にも責任ある
在アテネの消息筋は「EUへの厳しい言葉は、プライドを傷つけられていると感じるギリシャの多くの国民の共感を得ているのは間違いない」と指摘する。
その裏には「借金は返すのが当たり前だ」という欧州側の姿勢に対し、「貸した方にも責任があるのに、借りた方だけに責任をなすりつけて非人道的な措置を強要するのは誤りだ」との思いがあるという。
チプラス首相の姿勢は、党首を務める与党・急進左派連合(SYRIZA)内の強硬な反緊縮財政派への配慮との見方も出ている。