EU側が求める財政再建策に賛成する集会=2015年7月3日、ギリシャ・首都アテネ(ロイター)【拡大】
ギリシャは国際通貨基金(IMF)からの融資が返済できず、事実上のデフォルト(債務不履行)状態。EUの支援がなければ国庫は底を突き、年金や公務員給与の支払いが滞るほか、銀行が連鎖破綻する恐れもある。
再建策がまとまらなければEUからの支援が再開されず、ギリシャが財政破綻してユーロ圏やEUからの離脱に追い込まれるという最悪のシナリオが予想される。
世論調査会社、アルコは3日、賛成が41.7%と、数日前まで優勢だった反対を逆転して0.6ポイントリードしたと発表した。ただ、調査では「まだ決めていない」との回答が10.7%に上っており、これらの人々が結果を左右することになりそうだ。(内藤泰朗/SANKEI EXPRESS)
≪東京株 2万円割れか最高値更新か≫
財政破綻の瀬戸際にあるギリシャが5日に実施する国民投票の結果次第では、週明けに主要市場で最初に取引が始まる東京市場の株価や円相場が影響を受けそうだ。欧州連合(EU)の財政再建策が否決された場合には、円高株安が進むとみられる。ただ、ギリシャ以外の国に財政危機が波及する恐れは少なく、市場の混乱は一時的にとどまるとの見方が強い。