EU側が求める財政再建策に賛成する集会=2015年7月3日、ギリシャ・首都アテネ(ロイター)【拡大】
「ユーロ離脱」が左右
再建策への反対が多数となり否決されれば、ギリシャがユーロ圏からの離脱に追い込まれる懸念が出てくる。「市場ではリスク回避の雰囲気が広がる」(FPG証券の深谷幸司代表取締役)。信認が揺らいでユーロが売られ、安全資産とされる円が買い進まれ、大幅な円高になるとみる関係者は多い。
円高を受け、SMBCフレンド証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは、6日の東京市場で日経平均株価が「一時的に2万円の大台を割り込む恐れがある」と予測する。
直ちに支援打ち切りとはならず、EU首脳らが事態を収拾するためのメッセージを発する選択肢もある。ギリシャがユーロを離脱せず再交渉となれば、円高株安は一時的となりそうだ。岩下氏は「7月の中盤までには混乱は収束に向かうのではないか」とみる。