大勢の報道陣が見守るなか、投票するアレクシス・チプラス首相=2015年7月5日、ギリシャ・首都アテネ(ロイター)【拡大】
首相は革命家
「欧州の脅迫に対する勝利を祝おう」。国民投票が迫った3日夜、チプラス氏はアテネ市内での反緊縮派の大規模集会で演説し、「反対」を連呼し熱狂する群衆に拳を高く上げて応じた。集まった支持者はチプラス氏を「英雄」「革命家」とたたえた。
歴代政権の放漫財政の果てに、危機に陥ったギリシャ。EU側が強いる緊縮策で、国民は仕事も尊厳も失い耐乏生活は限界に達していた。貧困層や将来を悲観する若者は、キューバ革命を成し遂げたチェ・ゲバラを信奉する若きチプラス氏に国の命運を預けた。
果敢にEU側に挑むチプラス氏に、支持者の多くが「尊厳の回復」を感じた。しかし、チプラス氏の“瀬戸際戦術”はEUとの支援協議では通用しなかった。
ギリシャ主要紙カティメリニのアレクシス・パパヘラス編集長は「(チプラス氏が)EUとの関係に火を付けた」と述べ「国民投票で賛成することだけがギリシャ(という船)を安全な港に導く」と指摘した。