サッカーの女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会の決勝で、後半、果敢に米国のゴール前に飛び込む澤穂希(ほまれ、中央)。最後まで諦めない「なでしこジャパン」の精神力は中国でも称賛された=2015年7月5日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー(共同)【拡大】
6月24日に行われたキルギス戦の試合終了後、日本代表はスタンドのサポーターに向かって深々とお辞儀をして、応援に謝意を示した。サッカーではおなじみの光景だが、違ったのはスタンドにいた日本サポーターがたった一人だったこと。その一人のサポーターに対する態度は、中国のサッカーファンには衝撃的だった。
その様子を撮影した中国のサッカーファンは、「今年撮影した写真の中で最高の一枚だ」と述べている。中国のネットメディアは、「パフォーマンスなどではなく、国と地域のサッカー文化、国民の素養が結集した表現だ」としたという。
なでしこジャパンの宮間あや主将(30)は決勝戦を前に、「(女子サッカーを)ブームではなく文化に」と述べた。少なくとも中国のサッカーファンは、なでしこジャパンを、日本のサッカーを、「文化」として認めているようだ。(中国総局 川越一(かわごえ・はじめ)/SANKEI EXPRESS)