人間のみならず、哺乳類の妊婦に幅広く使用される超音波診断装置。これを応用すれば皮膚潰瘍の治癒速度を画期的に向上させられるという=2015年6月16日、米オクラホマ州オクラホマシティ(AP)【拡大】
研究論文の主要執筆者であるシェフィールド大の研究者、マーク・ベース氏は「超音波を使って細胞(の治癒機能)を目覚めさせるこの方法は、通常の治癒プロセスを活発化させるものなので、薬物治療は不要で、当然、副作用もない」と説明するなど、超音波治療法のメリットを強調している。
「3、4年で臨床試験」
ただ、「治療法としては有望とはいえ、ヒトとマウスの(傷の)治癒過程は全く違う」(ロンドン大クイーン・メリー校のジョン・コネリー博士)との声もある。これに対して、研究チームは今回の成果に自信を示しており、「3、4年以内にヒトでの(データ収集のための)広範な臨床試験が始まるだろう」と胸を張った。
国際糖尿病連合(IDF)によると、世界の糖尿病人口は2014年現在、3億8700万人で、1位は中国、2位インド、3位米国。日本は10位(721万人)で、順位は前年と同じだったが前年の720万人から微増していた。
IDFでは、有効な対策を講じないと2035年の世界の糖尿病人口は5億9200万人に増加すると警告しているだけに、今回の超音波治療法は世界中で糖尿病による皮膚潰瘍に苦しむ人々にとって、朗報となりそうだ。(SANKEI EXPRESS)