中南米の熱帯雨林が原産地で、ブラジルで最初に発見した探検家の名前に由来するという、この花木はけっこうたくましく、南国では道端にバンバンと生えているそうだ。一目見るために、飛行機で南国まで行く必要はもちろんなかった。よく行く近所のガーデニングショップに置いてあるというので出かけてみた。
背丈50センチほどの6号の鉢植えで、包はピンク。値札には定価5000円から40%割引とある。「けっこう“花持ち”するので、長く楽しめます」と、店員さん。「花じゃなくて、葉っぱでは」と知ったかぶりをすると、「そうです。包です。お値段はまだまだ勉強します」と、たたみかけてくる。
わが家の狭いベランダは、トマトにゴーヤ、パッションフルーツと、花よりも実が優先で、かなり満員だ。しばし思案する。
外見は派手派手しいけれども、心の中は純真な乙女…。オジサン丸出しの陳腐なイメージが浮かぶ。花言葉は「あなたしか見えない」。そんな情熱的なことを言われても、こちらは、見てはいけないものをのぞき見しているようで、なんだかドキドキとしてきたので、やっぱり買うのはやめにした。(小塩史人/撮影:ファッションプロデューサー 大出一博/SANKEI EXPRESS)