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太宰に救われ「読書芸人」開花 芥川賞に又吉さん、羽田さん (2/3ページ)

2015.7.17 00:00

芥川賞の受賞が決まり記念撮影に応じる又吉直樹さん=2015年7月16日午後、東京都千代田区の帝国ホテル(鴨川一也撮影)

芥川賞の受賞が決まり記念撮影に応じる又吉直樹さん=2015年7月16日午後、東京都千代田区の帝国ホテル(鴨川一也撮影)【拡大】

  • 又吉直樹さんとともに芥川賞を受賞した羽田(はだ)圭介さん=2015年7月10日、東京都千代田区(磨井慎吾撮影)
  • 直木賞を受賞した東山彰良(ひがしやま・あきら)さん=2014年6月24日(山根聡撮影)

 直木賞は東山さん

 直木賞を射止めた東山さんは台湾生まれ。9歳で日本に移り、03年にデビュー。受賞作は、1975年の台北で大陸出身の祖父を何者かに殺された17歳の主人公が祖父の死の真相を追う青春小説。

 直木賞選考委員の北方謙三さんは「欠点のない青春小説。根底から力がある20年に1度の傑作」と絶賛した。贈呈式は8月下旬、東京都内で開かれる。賞金は各100万円。

 自身初の純文学作品

 「ちっこい劇場での完結したネタのつもりが実は球場だった感じ(笑)。『どんなもんか読んだろ』って雰囲気が伝わる」。上半期の話題をさらった自身初の純文学作品「火花」で又吉さんは芥川賞を射止めた。

 受賞作は、天才肌の先輩芸人との濃密な日々を、彼に私淑する後輩芸人の目から描く。夜通し飲み歩く先輩・後輩の独特な関係、つかみどころのない世間の反応、笑いの神髄と生きる意味…。芸人生活での実感を、ユーモラスで切ない登場人物に託してぶつけた。「世の中の流れを読んで立ち回れる人もいればそうできん人もいる。この世界で、主役って、ほんまに売れたやつだけなん?って思うんです。今の僕から見た人間を丁寧に描きたかった」

「自分、異常じゃない」

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