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「おもろ」も当事者だと「ぞっとする」 町田康 (1/3ページ)

2015.4.13 17:10

(町田康さん撮影)

(町田康さん撮影)【拡大】

  • 「くだもののにおいのする日」(松井啓子著/ゆめある舎、2400円+税、提供写真)
  • 「なんでもない所をどう表現するかに、作家の蓄積した技術が試されると思う」と話す、作家の町田康さん=7月26日、東京都港区(瀧誠四郎撮影)

 【本の話をしよう】

 私は読み狂人。朝から晩まで読んで読んで読みまくった挙げ句、読みに狂いて黄泉の兇刃に倒れたる者。そんな読み狂人は時折、交通事故に出くわす。

 先日も家の近所で乗用車二台が関係する追突事故を見かけた。そうしたとき読み狂人がどう思うかと言うと申し上げにくいが、おもろ、と思う。

 と言うと、不幸な事故を見て、おもろ、と思うのか。不幸にも事故に巻き込まれた人を気の毒とは思わないのか。読み狂人は人でなしなのか。と怒ってすれ違いざまに腹を殴ったり、関節技を掛けたりする人が出てくるかも知れぬが、いや、読み狂人とて、もしそこに人の生首とかが落ちていたら目を覆いたくなるに違いない。

 と思いたいが、いや、そうでもないのかな、とも思う。

 「普段と違う」風景

 なぜなら、自動車事故をおもしろく思うのは、そこに普段とは違った光景が展開しているからで、美しくデザインされた自動車がグシャグシャになっているというその様は普段、けっして目にするものではなく、そこのところをおもしろく感じるのであり、ならば、普段は首に繋がっている笠の台が、たーがーやー、つって飛んでいくのは、普通に考えれば目を背けたい光景であるが、もしかしたら嫌なのにじっと見てしまう光景なのかも知れない。

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