関係者によると巡行が中止になったのは、阪急電鉄京都線の大宮-河原町間の地下の延伸工事が行われた1962(昭和37)年に前祭、後祭(あとまつり)ともに取りやめたのが直近となる。記録が残る限り荒天で中止された例はないという。
今回は、交通規制を設定し直すことが難しいことなどから、日程の延期や時間をずらしての実施は当初から検討されていなかった。
祇園祭は平安時代初期の869(貞観11)年、都を中心に全国に疫病が流行した際、八坂神社のご祭神、スサノオノミコトの祟(たた)りとされて疫病退散を祈願した「祇園御霊会(ごりょうえ)」が起源とされる。当時の国の数66にちなんで66本の矛を神泉苑に立てて、祇園社(現在の八坂神社)からは神輿が送られたという。山鉾巡行は応仁の乱や第二次大戦の影響で中止されたことはあった。しかし、巡行の後に行われる神幸祭の神輿渡御(みこしとぎょ)の露払いとして悪霊を集める祭礼と位置づけられるため、天候については「小雨決行、大雨強行」といわれてきた。(撮影:田中幸美(さちみ)、志儀駒貴、竹川禎一郎/SANKEI EXPRESS)