安倍首相は「『核兵器のない世界』の実現に向けて、一層の努力を積み重ねていく決意だ。今年秋の国連総会では新たな核兵器廃絶決議案を提出する」と強調した。
「当たり前」に感謝
首相挨拶に先立ち、「平和への誓い」を宣言した広島市立白島小6年、桑原悠露君(12)=広島市中区=は、「祖母が体験したつらさを胸に、今ある平和の大切さを伝えたい」と話した。
学校で4月、平和についての作文を書く宿題が出され、初めて祖母(72)の被爆体験を聞いた。祖母は2歳の時に広島市の自宅で被爆。爆風で割れたガラスの破片が手に刺さり、今も痕が残る。当時の記憶はないが、祖父と結婚する際、差別を恐れた家族から、被爆者であることを隠すよう言われたという。悲しそうに語った祖母の顔が忘れられない。
代表に選ばれ、祖母は励ましの手紙をくれたが「私のせいで被爆3世にしてしまってごめんね」と書かれていた。桑原君は「おばあちゃんはそれだけつらい思いをしたんだ」と改めて思った。
学校の平和学習で、熱線で皮膚が焼けただれた写真を見たり、被爆者の証言を聞いたりした。今ある「当たり前の平和」な生活に感謝することの大切さを感じ、核兵器のない世界へとつなげていくため、宣言で世界に呼び掛けた。