ダヴィッドのあまりの変貌にすっかり狼狽(ろうばい)してしまったクレール。最初こそ「変態!」と厳しい言葉を吐き捨て拒絶反応を示したものの、「女装趣味」という自分の本当の気持ちに忠実に、世間体に縛られず自由に生きよう-と固く決意したダヴィッドに次第に理解を示し、ついには憧れすら抱くようになる。「この映画の根底には『自由な生き方への誘い』というメッセージが込められており、それは私の大好きな生き方でもあります。私はダヴィッドや、やがては自由な生き方を手にするクレール以上に、自由になりたいと考えています。自分とは何者なのか-と、立ち位置や居場所を模索しながらも、自分の核となる個性も大切にする。いい意味で自分への“特別感”を保つことができれば、私は幸せになれるし、女優としても面白い人間になれると信じています」
戦う女性の役ばかり
それにしても風変わりな物語での主演が続く。「Marguerite et Julien」は兄妹が禁断の恋に落ち、「バードピープル」はホテルの女性従業員が愛らしいスズメに変身してしまう。ラブコメディー「A trois on y va(原題)」(英題『All About Them』、15年製作)は、主人公があるカップルの男女それぞれと恋仲になってしまう…。「『あなたってちょっと風変わりな役が好きなの?』とよく質問されます。たまたま出演しただけなんですけれどね」