≪大切で普遍的な事柄 伝え続けたい≫
史上最年少27歳でカンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を手にした河瀬直美監督(45)がそのレッドカーペットを歩くのは新作「あん」(ある視点部門出品)で早くも7度目。故郷、奈良県を拠点に、生きる原点に対峙(たいじ)する人間と、それを優しく包み込む日本の自然の美しさを世界に知らしめてきた河瀬監督は、いつしか「カンヌの申し子」と呼ばれるようになった。
そんな河瀬監督が26日、明治記念館(東京都港区元赤坂)で開催された「あん」のプレミアム試写会に駆けつけ、和服姿で上映前の舞台あいさつに臨んだ。「カンヌでは(『あん』の)世界へのお披露目を全うしてきました。世界28地域、30カ国以上で販売が完了し、世界での公開に動き出したばかりです。その先駆けに皆さんにお披露目できることを光栄に思います」。高円宮妃殿下も出席される中、大勢のファンに改めて感謝の気持ちを伝えた。
初めて原作を基に
本作は、作家としても活躍するドリアン助川(52)の同名小説を映画化したヒューマンドラマ。樹木希林(きき・きりん、72)を主演に迎え、河瀬監督は映画の脚本も執筆した。これまでオリジナルの脚本を手がけてきた河瀬監督が初めて原作を基に映画を撮った物語でもあり、実に興味深い。