8月8日、リオデジャネイロ五輪のセーリング競技の会場となっているグアナバラ湾で、水質汚染対策を十分に行わない当局の怠慢に抗議し、カヌーやボートで繰り出してデモを行う人々=2015年、ブラジル・リオデジャネイロ(AP)【拡大】
「ほぼ下水と同等」
AP通信は先月、専門家に依頼して5カ月間にわたって行った水質調査の結果を公表。それによると、嘔吐(おうと)や下痢、時には脳や心臓の疾患の原因になるヒトアデノウイルスが高い数値で検出された。これは「ほぼ下水と同等」のレベルで、1リットル当たり17億個が検出された場所もあったという。米国では1リットル当たり1000個なら警告が出され、遊泳が禁止されるレベルだ。医療関係者はブラジル人に比べ、免疫がない外国選手により重い症状が出る可能性を指摘している。
大会組織委当局者は「これまでも水質の検査を続け、常に国際基準をパスしている。競技に支障はない」と反論しているが、ブラジルの水質検査は大腸菌群などが中心で、ウイルスは対象外になっている。
五輪を前に、15日から現地でセーリングのテスト大会が行われる。選手たちからは「きれいな海で戦いたい」と水質改善を求める声が相次いでいるが、要望に応えられる見通しは全く立っていない。(SANKEI EXPRESS)