ハッカーやサイバー攻撃による被害は深刻さを増す一方で、とうとうネット上で他人を“抹殺”することも可能に…=2015年6月23日、ポーランド・首都ワルシャワ(ロイター)【拡大】
出生届も同じ手口で
ロック氏は「(こうした方法で)“抹殺”された人は、パスポートや自動車免許を申請して初めて、自分が死んだことに気付く」と訴え、何らかの防止策の必要性を強く訴えた。
ロック氏は、豪州ビクトリア州のオースティン病院が間違って患者200人を「死亡扱い」にした事件を機に、この問題の調査を始めたが、こうしたシステムの盲点を悪用した犯罪組織による保険金詐欺や、恋人、元パートナーからの復讐が起きる可能性も示唆した。
さらにこの方法では、出生届を偽造して“バーチャル人間”を作り出すことも簡単で、国際テロ組織が資金洗浄に悪用することもありえると訴えた。利便性の向上も大切だが、こと人の命の情報に関わる重大な問題だけに、早急な対策を講じる必要がありそうだ。(SANKEI EXPRESS)