終戦から70年を迎えた15日、全国戦没者追悼式の会場となった東京都千代田区の日本武道館には、全国各地から遺族が集まった。
松江市の浅野広記さん(51)は、シベリアに抑留された祖父を失った。厚生労働省の調査で、ロシアで見つかった遺骨のDNAが父親のものとほぼ一致したのは数年前。「おじいちゃんがいたから自分がいる。ここまで血はつながっているんだよ、と感謝の言葉を伝えたい」と話した。
曽祖父が戦争で亡くなったという松山市の中学3年、池見正道さん(14)は母親らと訪れ「戦争のことは学校で習うくらいのことしか知らない。今日をきっかけに、もっと考えてみたい」。
海軍の父を失った名古屋市中川区の加藤敬子さん(73)も「母は私と弟を女手一つで育ててくれたが、とても苦労していた。こんなつらい思いや体験を未来の世代にさせてはならない」と語った。母に続き、弟も今年4月に他界。寂しそうな表情を浮かべ「これからもみんなが平和に暮らせますように」と願った。
身元の分からない「無名戦士」や民間人の遺骨約36万柱を納めている東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑にも、朝から遺族らが訪れた。