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強くても弱くても きっと誰かを救える 「ビオレタ」著者 寺地はるなさん (3/4ページ)

2015.8.16 13:00

温かい読後感で、幅広い世代から支持を集める本作。「いい人ばっかり書いたわけではないけれど、人間のよい面に光をあてた」と話す寺地はるなさん=2015年7月10日(塩塚夢撮影)

温かい読後感で、幅広い世代から支持を集める本作。「いい人ばっかり書いたわけではないけれど、人間のよい面に光をあてた」と話す寺地はるなさん=2015年7月10日(塩塚夢撮影)【拡大】

  • 「ビオレタ」(寺地はるな著/ポプラ社、1500円+税、提供写真)

 だが、妙は婚約指輪を埋めることを菫さんから拒否される。「あなたの寂しさを埋めるために雇っているわけではない」と。

 優しすぎるのは悲しい

 菫さんの元夫の千歳さんと付き合うことになる妙。さらに、菫さんと千歳さんの息子である蓮太郎との交流も生まれ…。どこかゆがんだ、でも温かい関係のなか、妙は過去と向き合うとともに、自分の足で生きることの豊かさを少しずつ学んでいく。

 「菫さんはズバズバものを言えて、かっこいい。私の憧れも反映しています。千歳さんはすごく優しい人。でも、優しすぎる人って、悲しいと思ってしまう。優しいのではなく、諦めなのではないか。人に対して、何の期待もしていないから、優しい」

 そんな個性的な人物に囲まれる妙だが、ときに「自分は必要とされていないのでは」という思いを抱く。「『私なんて』と思いつつ、でもずうずうしいところもあって。ただの弱い人間ではない。強さの種類も弱さの種類もいろいろある。誰もが、誰かを救えるということを書きたかった」

作家 寺地はるな略歴

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