大規模爆発の現場周辺で開かれた追悼式典に参加した人民解放軍兵士や警官ら=2015年8月18日、中国・天津市(AP)【拡大】
市幹部への攻撃黙認
「責任者を決して見逃さない」。12日の爆発から4日後に現場入りした李克強首相は原因を徹底的に調べて責任を追及する姿勢をアピールした。
李氏の現場入りに呼応するように、最高人民検察院(最高検)は事故の背景に職権乱用などの汚職があった可能性があるとし捜査に乗り出すと発表。事態解決へ前進している雰囲気を演出した。
これを受け、国内メディアは「中央政府の事故への断固たる態度」をたたえる立場を一斉に表明。一方で天津市副市長が事故から数日間記者会見に姿を見せなかったことを「でたらめだ」と指摘するなど、市当局の対応を批判的に報じた。
厳しい報道統制を敷く政府が天津市幹部らへの攻撃を黙認している可能性が高い。
爆発地点から200キロに満たない北京市では9月3日に抗日戦争勝利記念の軍事パレードが行われる。政権にとって、大規模爆発は一大政治イベントを控えた「最悪のタイミング」(中国紙記者)で起きた。