村で唯一の金融機関の平谷郵便局を利用する男性=7月28日、長野県下伊那郡平谷村(共同)【拡大】
住民の多くがゆうちょ銀行の口座を持ち、頼まれれば郵便局で働く社員が顧客の代わりに預金を引き出して家まで届ける。社員との会話を楽しみにする1人暮らしの高齢者もいる。
他に選択肢がないため、ゆうちょ銀行の使い勝手が良くなってほしいとの思いは切実だ。
平谷村の農業、西川人司さん(79)は「1000万円の預入限度額が少ないと感じる人もいる。預金者が安心できるように引き上げてほしい」と求めた。
「顧客が奪われる」
自民党はゆうちょ銀行の預入限度額を段階的に3000万円に、かんぽ生命保険の加入限度額を最大1300万円から2000万円にそれぞれ引き上げるよう求めているが、地銀や信金は「断じて容認できない」と反対する。
国民の多くは、上場後も政府の出資が残るゆうちょ銀行などを「つぶれない金融機関」とみなしており、限度額が上がれば顧客を奪われかねないと懸念する。全国に約2万4000ある郵便局のきめ細かな店舗網も脅威だ。