村で唯一の金融機関の平谷郵便局を利用する男性=7月28日、長野県下伊那郡平谷村(共同)【拡大】
東洋大の石井晴夫教授(公益企業論)は「民間金融機関も金利優遇などで顧客を集めており、顧客の流出を過度に心配する必要はない」と指摘。石井氏はインフラ整備への資金供給などで地銀と協力すれば地方経済の活性化につながると訴えるが、地銀は「競争条件が不公平。限度額引き上げが撤回されないと連携の話を進めることはできない」と主張する。
妥協案探る
ゆうちょ銀行は住宅ローンといった貸し出し業務が制限されており、預金が増えても運用に限界がある。現金自動預払機(ATM)の相互利用など民間金融機関との協力を模索する日本郵政の西室泰三社長(79)は「預金を奪い取ることは考えていない」と強調する。
高市早苗総務相は「上場までに一定の方向性を示してほしい」と民営化委員会に求めている。残り少ない時間で利害対立を完全に解消するのは難しく、引き上げ幅の圧縮や時期を遅らせるといった妥協案を探ることになりそうだ。(SANKEI EXPRESS)