飛行機は何とか引き返すことなく空港に降り立つことはできた。現地で「アフガン風」と呼ばれるアフガニスタンから吹いてくる土埃(ぼこり)混じりの強風で、特に夏場はこの風が吹くことが多いという。
テルメズ一帯は空中に巻き上げられた土埃によって太陽光が遮られ、気温が50度になる日も少なくないこの地にしては気温が40度ほど。湿度が低い分、日本の猛暑よりも快適だ。
テルメズの南部を流れるアムダリア川の向こうはアフガニスタン。東にはタジキスタン、西はトルクメニスタンと接する。この地勢の利は、紀元前から多くの民族と文化が交差した。
「西遊記」の三蔵法師の基にもなった7世紀の僧、玄奘三蔵は「大唐西域記」にて「伽藍十余ヶ所、僧徒千余人」と、当時のテルメズについて仏教都市であったことを綴(つづ)っている。