テルメズには「テパ」と呼ばれる仏教遺跡が点在する。当時の僧院が長い歴史の中で忘れ去られ、吹きつける砂に覆われて近年ようやく発掘された。その一つが「ファヤズ・テパ」であり、ガンダーラ美術の傑作といわれる「三尊仏」が見つかった場所だ。アレキサンダー大王やカニシカ王のフレスコ画なども見つかった。
日本チームが中心となり、発掘が進められている「カラ・テパ」をはじめ、テルメズの発掘調査は現在も進行形だ。今後、新たな発見や歴史が覆されるような宝物が見つかる可能性さえ秘めている。
夕刻、相変わらず巻き上がる土埃は空と仏塔を鮮やかなオレンジ色に染め上げた。その光景は、きっと玄奘三蔵が訪れたときとそう大差はないのだろう。(写真・文:カメラマン 佐藤良一/SANKEI EXPRESS)