3作目となる新作「ニャンザ」は、メンバーの故郷、ケニアのニャンザ州に出向き、自然音が聞こえる民家で録音。いわゆる民族音楽的な音素材だが、そこにテクノやダブなど新しいエッセンスを加え、最新型のダンスミュージックに仕上げている。ときおり聞こえてくるニャティティという弦楽器の響きが、エキゾチックで新鮮だ。
異色のエチオピアジャズ
もうひとつ注目したいグループが、インペリアル・タイガー・オーケストラ。スイスで結成されたバンドだが、エチオピアのジャズを奏でるという異色集団なのだ。リーダーでトランペッターのラファエル・アンカーは、エチオピア音楽のコレクターでもあり、実際に現地に赴きエチオピア人のミュージシャンやダンサーたちとコラボレーションを重ねている。
10年にデビューし、すでに各国を忙しくツアーで回っているが、13年に発表した3作目のアルバム「ワックス」が日本でもリリースされた。ダンサブルなジャズのビートや民族的なパーカッションのリズム、そしてどこか日本の民謡や演歌を思わせるメロディーなどがミックスされた音楽は、とにかくハッピーでワクワクさせられる。思わず踊りたくなるサウンドが満載の一作だ。(音楽&旅ライター 栗本斉(ひとし)/SANKEI EXPRESS)