記録的な大雨で鬼怒川の堤防が決壊し、大規模な水害に見舞われた茨城県常総市(じょうそうし)。10日に、濁流の中で電柱につかまり、助けを求めた市内に住む坂井正雄さん(64)をヘリコプターで救出した陸上自衛隊北宇都宮駐屯地の隊員2人が取材に応じ「ヘリから見ても疲労が分かった。できるだけ早く助けなければと思った」と振り返った。
ヘリを操縦していた金子享弘1等陸尉(41)と、降下して救出に当たった中村洋介3等陸曹(26)が明かした。
堤防を見に行った帰りに流されたという坂井さん。中村3曹は、パニック状態に陥ったとみて「大丈夫ですよ」と何回も声を掛けた。「ずっと水に漬かっていたため体力は落ち、言葉を発せられる状態ではなかった」と緊迫した様子を話した。
坂井さんの体は冷たく、ヘリに引き上げてから機内の温度を調整した。
2人は取材後「まだ助けなければいけない人がいる」と次の救助活動に向かった。
濁流にのまれた建物からヘリコプターやボートで次々と住民が救助されていた。11日午前、常総市周辺を取材ヘリで上空から見た。