日本海まで一望できる獅子吼高原=2015年8月27日、石川県白山市(共同)【拡大】
北陸新幹線が3月に金沢へ延伸して半年が経過し、「開業効果」が見えてきた。在来線でつながっていたときの2~3倍もの人を北陸へ運び、新幹線が通っていない福井県でも観光客が増えている。駅により利用者数の明暗ははっきりしてきたが、北陸にはまだ広く知られていない景勝地もあり、沿線各地は経済効果の広がりに期待する。
金沢へ延伸した北陸新幹線の乗車人数は対前年比で約2倍に膨らみ、集客効果を確実に上げている。乗車率も高い数値を示すが、曜日により利用者数に差が出るなど、課題もはっきりしてきた。乗客が少ない駅の地元では焦りが出始めている。
JR東日本によると高崎-軽井沢の乗車人数は、3月の延伸開業から8月末までで昨年同期の2倍近い約863万5000人に上った。昨年まで長野新幹線として運行した区間のため、増客分は延伸効果と見ることができそうだ。
かがやき、はくたか、あさまを合計した乗車率は61%に。乗車率の算出方法は会社によって違うため単純比較はできないが、2014年度の東海道新幹線は63.6%、JR東日本が運行する東北、上越、北陸新幹線を合わせて算出したものは55.2%だった。