日本海まで一望できる獅子吼高原=2015年8月27日、石川県白山市(共同)【拡大】
≪知られざる絶景 多彩な自然が魅力≫
首都圏などから北陸を訪れる観光客の目当ての一つは、北アルプス立山連峰や日本三名山にも数えられる白山が織り成す自然景観だ。他にも、あまり知られていない絶景や、条件がそろったときしか見られない景色は多い。新幹線延伸で手軽な旅先となった北陸の自然は、訪れるたびに違った表情を見せてくれる。
青の洞窟
能登半島の先端、珠洲岬(石川県珠洲市(すずし))には「青の洞窟」がある。朝日が差し込むと海底の白い石に反射し、洞窟内の海水が神秘的に青く輝く。断崖絶壁の中に姿を見せるパワースポットとして近年、ひそかに知られるようになった。
移動手段は小舟だけだったが、昨年8月にトンネルが開通して徒歩でも行けるように。シーズンは6~9月。波穏やかな晴れた朝がチャンスだ。
富山湾越しに3000メートル級の立山連峰を一望する雨晴海岸(富山県高岡市)では、寒さが厳しい冬の朝、海上に霧が立ち込める「気嵐」が見られる。
海面近くの空気よりも温度が高い海から昇った蒸気が、陸地から流れ込んだ冷気にさらされて霧になる現象。立山連峰から顔を出す朝日が空も山も海も霧も黄金色に染め上げる光景は幻想的だ。