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【東日本豪雨】常総市、不明者全員の無事確認 個人情報保護 過剰対応に疑問の声 (3/4ページ)

2015.9.16 08:00

冠水した田んぼを調べる自衛隊員=2015年9月15日午前、茨城県常総市(共同)

冠水した田んぼを調べる自衛隊員=2015年9月15日午前、茨城県常総市(共同)【拡大】

  • 各地の主な被害=2015年9月15日、各県調べ

 災害時でも個人情報保護法は有効なのか。個人情報保護法は23条に例外規定を設け、「生命、身体または財産の保護のために必要な場合」や「急病、火災、天災など緊急に情報提供しなければならない場合」は例外的に本人同意を得ずに個人データを提供できるとしている。

 広域首都圏防災研究センター長を務める群馬大学大学院の片田敏孝教授(災害情報学)は「ここまで安否確認に時間がかかり、結果的に全員無事という例は聞いたことがない。それほど混乱していたのだろう」と推測。その上で、個人情報保護を理由に不明者リストを公表しなかった市の対応について、「人の命を守る局面で、プライバシーを優先するのは本末転倒。何が最優先か考え直すべきだ」と指摘している。

 市内で避難生活を送る常総市中妻町の主婦(66)は「氏名を公表すれば安否がすぐに分かったかもしれない。命にかかわることだから、名前を出して確認してほしかった」と話す。

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