≪鬼怒川上流 5日間で9月平年2倍の雨≫
気象庁は15日までに、関東や東北に水害をもたらした記録的豪雨のデータをまとめた。7~11日、大雨は鬼怒川上流域で同心円状に広がり、栃木県日光市今市で647.5ミリ降るなど、短期間で9月の平年降水量の2倍以上を観測した地点が相次いだ。
気象庁によると、日光市五十里627.0ミリ(9月の平年降水量246.9ミリ)、日光市土呂部564.0ミリ(同261.1ミリ)、栃木県鹿沼市526.0ミリ(同234.9ミリ)。
9月の平年降水量が280.0ミリの今市では、わずか4日間で約2.3カ月分の雨が降ったことになる。11日は降らなかった。栃木県に大雨特別警報が出た10日未明前後には、1時間当たり36.0~59.5ミリの激しい雨が5時間続いた。
宮城県でも7~11日、丸森町筆甫の総雨量が536.0ミリ(同224.3ミリ)に達していた。
豪雨の原因は、台風や湿った空気などが複合して発生した積乱雲の固まり「線状降水帯」。雨量のデータも、鬼怒川上流域の同心円を含んで南北へ帯状に広がった。同様に線状降水帯ができた宮城県でも南北に広がっていた。(SANKEI EXPRESS)