豪雨で鬼怒川の堤防が決壊するなど大規模な被害が出た茨城県常総市(じょうそうし)は12日、午後3時現在で市内外の28カ所の避難所に少なくとも計4260人が避難していると明らかにした。また、連絡が取れない住民が、再確認の結果、22人から15人になったとした。茨城県警によると、8歳の子供2人は無事が確認された。一方、宮城県栗原市の男性(62)が車ごと流され行方不明となっていたが死亡が確認され、総務省消防庁などによると、豪雨による死者は4人、けが人は30人となった。
堤防決壊の10日午後から11日午後1時までに浸水した範囲は計約40平方キロと推定されることも12日、国土地理院の調査で分かった。すでに水が引いた地域も含まれるが、東京都江東区に相当する広さだ。太田昭宏国土交通相は12日、ポンプ車による常総市の排水について「1週間から10日後の完了が目標」と述べた。
東京電力によると、12日昼の時点で、常総市で住宅など約1万1200軒が停電、茨城県によると、常総市東部では1万1664件の断水の連絡があった。