記者会見する安倍晋三(しんぞう)首相=2015年10月6日午前、首相官邸(共同)【拡大】
9月30日に始まった米アトランタでの閣僚会合では、議長の米国がなかなか譲歩しない。現地には米国の製薬業界のロビイストや議会関係者が押し寄せ、「二流の協定を結ぶな」と圧力をかけていた。しびれを切らした甘利は「真剣にやってもらいたい」と再三、フロマンに妥協を促した。
合意見送りの雰囲気が強まった4日、危機感を強めた米国は新薬問題で譲歩案を示し、オーストラリアやニュージーランドも矛を収めた。協定文が完成したのは5日早朝、最後の全体会合の2時間前だった。
閣僚会合の終わりを告げたフロマンは、呉越同舟で交渉を進めてきた甘利と抱き合って喜んだ。「一時は顔も見たくないと思ったんだけどな」と甘利はつぶやいた。(敬称略/SANKEI EXPRESS)