マンション傾斜問題で国交省に報告後、記者会見で謝罪する旭化成建材の堺正光(まさてる)取締役常務執行役員(手前)と旭化成の柿沢信行執行役員=2015年10月22日、東京都千代田区霞が関(共同)【拡大】
「工期のためなら、土日かまわず突貫工事で仕上げなければいけない」。東京都内の外装業者の40代の男性は建設現場の状況をこう話す。2次下請けとして受注することが多いが、「工期厳守」は最低限守らなければいけないルールだ。
問題のマンションは、三井住友建設が元請けとなって販売主の三井不動産レジデンシャルから受注したが、日立ハイテクノロジーズや旭化成建材が下請けとなっていた。マンション建設では測量、基礎工事に始まり、鉄筋、型枠、外装と多くの行程が連なる。元請けにとっては専門分野を持つ業者を工事の規模に合わせて参集できるメリットがある。
一方、「元請けには都合の悪いことを言い出しにくい雰囲気がある」と、東京都内の建材商社の男性は打ち明ける。工期の遅れや経費の増加は「下請けでごまかしたくなる」という。
「くい工事は建物の一番基礎の部分。最初で一日ずれると、その後の調整が大変。現場にはプレッシャーがある」と話すのは、榊マンション市場研究所主宰の榊淳司さん。