テスラが公開した、「自動運転車」モデルSの走行実験。開発途上中であり、ドライバーはまだしっかりとハンドルを握って運転に責任を持つ必要があるのだが…=2015年10月14日、米カリフォルニア州パロアルト(ロイター)【拡大】
テスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏(44)は、この技術をベースに「3年以内には目的地に着くまで寝ていられる、完全な自動運転車を発売したい」とコメントしている。ただ、現状のオートパイロットには、(1)基本的に高速道路対応仕様である(2)悪天候や車線が薄くなっている道路では機能しない(3)「止まれ」の標識や工事用の三角コーンを認識できない-などの制約がある。このためテスラ側は「ドライバーはまだ、常にハンドルを握って運転に責任を持つ必要がある」としている。
カーブで突然横滑り
一方、動画投稿者の方は、警告を聞く耳など持たないといった感じだ。フロリダ州マイアミではドライバーが運転席を離れて後部座席で動画を撮影していると、カーブで車が突然横滑りした。また、センターラインが消えかかった道路では、突然対抗車線に入り込んで衝突しそうになったシーンが収められた。
危機的な状況にはならなかったが、運転席で走行中に新聞を読んでいるシーンはざらで、中には後部座席でチェスに興じたり、運転そっちのけで横になって「ハムレット」を耽読(たんどく)していたりするシーンを投稿したユーザーもいた。
効果が示された投稿もあり、西海岸のシアトルでは夜間急に正面に逆走してきた車が現れ、自動運転車の急ブレーキが利き、間一髪衝突を免れることができた。