11月3日、マレーシアの首都クアラルンプールで米国のアシュトン・カーター国防長官(左)と会談した中谷元(なかたに・げん)・防衛相=2015年(AP)【拡大】
≪「中立」に苦慮 板挟みの議長国マレーシア≫
3日に開幕したASEAN拡大国防相会議で、議長国のマレーシアが、南シナ海問題の対応に苦慮している。米国と中国の板挟みとなり、共同宣言の作成も難航。対中で温度差があるASEAN加盟国をまとめるためにも「中立」をアピールしようと躍起だが、米中双方にいい顔をする「ご都合主義」が裏目に出て、反発を招きかねない。
マレーシアのヒシャムディン国防相は3日、拡大会議に先立ち開かれたASEAN国防相非公式会合の冒頭、南シナ海問題を念頭に、「無用な紛争を未然に防ぐため、手を携えていくことがわれわれの責務だ」と結束を呼び掛けた。
ただ、中国の人工島付近を米駆逐艦が航行したことへの賛否は「地域の安定を損ねるあらゆる行動を歓迎しない」とするだけで、直接の評価を避けている。ASEAN加盟国中、米国の示威行動を「歓迎」しているのはフィリピンのみだ。