【日中韓・日中首脳会談】日本、「共闘の中韓」と歴史認識応酬 (1/4ページ)

　安倍晋三首相は１日、日中韓首脳会談と日中首脳会談に臨んだ。２日には日韓首脳会談も行う。歴史認識問題で共闘する中韓両国を相手に、「１対２」での対決を余儀なくされている。

　会談でも連係プレー

　「アンニョンハシムニカ」

　３カ国の首脳会談を終え、共同記者発表に臨んだ安倍首相は発言の冒頭、韓国語で「こんにちは」と呼び掛け、友好ムードを演出した。会談後に発表された共同宣言でも、首脳会合の定例化で合意するなど、ぎくしゃくしてきた３カ国の雪解けとも見える成果が強調された。

　しかし、会談の舞台裏では、熾烈（しれつ）な駆け引きが展開されていた。

　中国の李克強首相は安倍首相に先立つ１０月３１日に韓国入りし、朴槿恵大統領と会談。日本抜きでの中韓会談は、両国の明確な“意図”を示した形だ。

　実際、１日の会談で李氏が「協力というものは歴史など敏感な問題を善処する上で成り立つ」と発言すると、朴氏がすかさず「３カ国がこれまでの貴重な合意精神を省みることが大変意味があることだ。（それは）歴史を直視し未来を志向する精神だ」と応じた。まさに息の合った連係プレーだ。

揺らぐ東アジア安保