政府専用機でソウル空港に到着した安倍晋三(しんぞう)首相=2015年11月1日、韓国・首都ソウル(AP)【拡大】
首相は両氏の発言を「非生産的」な考えと一蹴したが、もともと「今回は、顔を合わせたことに意味があるぐらいの気持ち」(首相周辺)と考え、今回の日中韓首脳会談の成果を期待する向きは少なかった。
今回の議長国である韓国は、歴史認識だけでなく、経済分野でも中国への傾斜を強めており、その態度を急に変えるとは考えにくいからだ。
朴政権は、中国が南シナ海で岩礁を埋め立て人工島を造成していることに対しても、反対や抗議の意思表示はしていない。10月の米韓首脳会談後の記者会見で、オバマ米大統領が「中国が国際規範に反する行動を取った際は、韓国が米国と同じ声を上げることを期待する」と求めたが、朴氏は中国の批判に当たることは封印している。
揺らぐ東アジア安保
本来ならば、東アジアで軍事的脅威を一方的に高める中国や北朝鮮をにらみ、「日米韓」による安全保障体制が相互利益になるはずだが、歴史認識をめぐり中国と共闘する韓国の存在が不安定な要因になっている。