会談場所のシンガポールは、1993年に中台の窓口機関のトップ会談が行われるなど、双方と関係が深い。(北京 川越一、 台北 田中靖人/SANKEI EXPRESS)
≪習氏主導 大きな政治的賭け≫
「中華民族の偉大なる復興の実現」をスローガンに掲げる習政権にとって、中台統一は最大の悲願の一つ。それだけにトップ会談の実現には、中国の内外から歓迎と期待の声が多く寄せられている。史上初の中台トップ会談を実現させたことを大きな成果として国内外に宣伝し、求心力につなげたいとの思惑があるとみられる。
だが、習近平国家主席にすれば大きな政治的な賭けでもある。習氏自身が台湾に近接する福建省で17年間も勤務し、「台湾問題の専門家」という自負もある。共産党幹部は、会談実現は「習氏が主導した」と証言する。
こうしたなかで、来年1月に行われる台湾の総統選で政権が交代し、次期総統が反中国の姿勢を示せば、「会談は逆効果だった」といった批判が中国国内で噴出しかねない。