最近、習氏が主導する外交はこれといった成果を挙げていない。9月に訪米してオバマ大統領と首脳会談を行ったが、約1カ月後に中国が造成する人工島の12カイリ内に米国の軍艦が入った。
今回も歴史的な会談にもかかわらず、発表から実現まで数日しかない。双方とも内部での議論が深まっておらず、成果は望み薄なのが実情だ。
折しも台湾では来年1月、総統選と立法委員選のダブル選挙が行われる。この時期に習氏が馬英九総統と会談することで、台湾の有権者が国民党への不信をさらに募らせることになれば、台湾の独立勢力が勢いづく可能性もある。(北京 矢板明夫/SANKEI EXPRESS)
≪馬氏の遺産作りに野党反発≫
昨年末の統一地方選で中国への依存を深めた馬政権下への不満が噴出した台湾では、勢いづく野党が4日、中台トップ会談に対して一斉に反発、馬英九総統の“遺産作り”を批判し、罷免を求める声も上がった。
台湾の行政院(内閣に相当)大陸委員会は4日、台湾側が昨年に続き、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の場での会談を提案したが、中国側が拒否したため、シンガポールでの開催を提案したことを明らかにした。会談実現に向けた馬氏の意欲をうかがわせる。