一方、インテリで、政治哲学も一本筋が通っているジョバンニは、まともじゃないとまではいいませんが、発言内容が過激で奔放、時に周囲をハラハラさせてしまう。そのあたりを意識して演じました」と説明した。
脚本はアンドー監督が自身の小説「空席の王座」(原題『Il trono vuoto』、2012年)をベースに執筆したもので、セルヴィッロへの当て書きだった。アンドー監督側から出演の打診を受けたセルヴィッロは快諾した。「彼の小説は読んでいたし、面白い作品だと思いましたよ。彼は重要な現代作家です。また、双子を演じるということは、私のような舞台役者にとって興味深く、面白い挑戦でもあるのです。例えば、モリエール(1622~1673年)やカルロ・ゴルドーニ(1707~1793年)といった多くの大作家が双子を題材とする作品を手がけ、2つの役を演じ分けることの難しさに挑んでいます。この映画への出演は私にとって魅力的な話でした」。本作との出会いは、役者としての原点を見つめ直す契機ともなった。