オーケストラの中の弦楽器や管楽器などを効果的に組み合わせ、色彩豊かな音楽を作る方法、それがオーケストレーション(管弦楽法)。ベルリオーズ「幻想交響曲」、ムソルグスキー「はげ山の一夜」、レスピーギ「ローマの松」などオーケストレーションに優れた名曲が知られている。モーストリー・クラシック12月号は「管弦楽法 オーケストレーションの魅力」を特集している。
ロシアの大家コルサコフ
オーケストレーションの大家、ロシアの作曲家、リムスキー=コルサコフは、はじめ海軍軍人になるが、バラキレフに出会って本格的な音楽の道へ進んだ。作曲家集団「ロシア五人組」の一人で、名著「管弦楽法原理」は後世の作曲家に大きな影響を与えた。
彼の代表曲は、1888年に作曲された「シェヘラザード」。曲名は「千夜一夜物語」の語り手である伝説上のイラン王妃の名前で、「海とシンドバッドの船」から「バグダッドの祭り。海。船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲」まで、4楽章で構成されている。