チャイコフスキーやラフマノニノフ、ショスタコービチなどロシアものを得意とするユーリ・テミルカーノフ=2008年10月26日(ジャパン・アーツ提供)【拡大】
ロシアの名匠、ユーリ・テミルカーノフは今年、77歳になるが、ますます元気だ。たびたび来日している親日家で、今年4月には旭日中綬章を受章した。「受章は、私にとって大きな名誉です。他の国でも賞をもらっていますが、大好きな日本からいただいたことは光栄です」と話した。
テミルカーノフは取材続きの疲れを見せず、たばこが吸える部屋に移ってからは、より冗舌に話し始めた。カフカス人だからワインは飲むが、ウオツカは飲まないと話すなど、会話には常にユーモアが漂う。
首席指揮者務め27年
「健康の秘訣(ひけつ)を聞かれますが、したいことをしているだけで、体が要求するものに従います。たばこも吸いますけど、いや、3年だけ禁煙しました(笑)、運動は絶対にしません。たくさん指揮をするので運動になります。指揮者は人を相手にする仕事なので、ストレスがたまります。だから画家がうらやましい。アトリエにこもってキャンバスを相手にしていればいい。でも、絵を売る段階になってストレスが発生するでしょうね(笑)」