チャイコフスキーやラフマノニノフ、ショスタコービチなどロシアものを得意とするユーリ・テミルカーノフ=2008年10月26日(ジャパン・アーツ提供)【拡大】
サンクトペテルブルク・フィルの芸術監督・首席指揮者に就任したのが1988年。前任のムラビンスキーの50年にはかなわないが、任期は27年の長きにわたる。来年5月にはサンクトペテルブルク・フィルを率い来日公演を行う。
「ソ連時代は、文化省が指揮者を任命しました。だから、文化省に解任されるまで、そのポストにいなければいけませんでした。文化省との契約なのです。ソ連のオーケストラの指揮者の任期が長い理由は、そのような政治状況があったのです。ただ、私は文化省から任命されたのではなく、楽員の覆面投票で選ばれた唯一の指揮者です。それが誇りです。私は共産党員ではありませんでした。当時の共産党体制の中では、非常に扱いにくい人物でした。当局は、私がムラビンスキーの後任になってほしくなかったのです」
団員との関係はうまくいっているかと聞くと、「後から入ってきた新しいメンバーは必然的に私を好きになります。だって私が呼んだのですから」とジョークを飛ばした。