サイトマップ RSS

【国際政治経済学入門】「爆買い」頼み 危ういGDP皮算用 (2/4ページ)

2015.11.18 09:30

名目GDP(国内総生産)主要項目の前年比増減額(億円、四半期ベース)=2015年11月17日現在、※データ:観光庁、内閣府、CEIC

名目GDP(国内総生産)主要項目の前年比増減額(億円、四半期ベース)=2015年11月17日現在、※データ:観光庁、内閣府、CEIC【拡大】

  • 都内で開かれた質流れ品のチャリティーセールも、多くの中国人観光客でにぎわった=2015年11月13日、東京都大田区(古厩正樹撮影)

 民間設備投資増額の3倍

 だが、実のところ、景気の地合いはかなり弱く、成長力に乏しい。グラフは、今年度の4~6月期、7~9月期の名目GDPの主要項目の前年同期比増減額を、外国人旅行者の支出額増減と比較したものだ。やや専門的だが、外国人旅行者による支出はGDP統計でいう「個人消費」に含まれず、輸出にカウントされる。GDP統計上に外国人支出の分類項目がないので、観光庁が発表しているデータを引用した。一目瞭然、外国人旅行者の消費支出増加額は他の内需項目をすべて上回っている。GDPの6割を占める個人消費をはるかにしのぐし、7~9月期は民間設備投資増加額の3倍だ。外国人旅行者が日本経済の成長を下支えしている。

 観光庁調査で、7~9月期の外国人支出を国籍・地域別にみると、中国が4660億円で全体の47%を占める。続いて台湾が1389億円で14%、香港が800億円の8%、韓国も799億円の8%という具合で、中国人が日本で落とすカネの額は他を圧倒している。中国人による「爆買い」さまさま、といったところである。

北京がいつ爆買い規制に乗り出すかわからない

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ