サンクスギビングデーを前に、テロ警戒でマンハッタンの警備にあたる武装警官=2015年11月23日、米ニューヨーク(ロイター)【拡大】
パリ同時多発テロを受けて、米ニューヨーク州は23日、住民らに対し、スマートフォン(高機能携帯電話)を使って街で見かけた不審な行動を当局に通報できるテロ対策アプリの無料配布を始めたと発表した。に続き、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」がニューヨークを標的にすると警告する映像を公表したため、住民の多くの目でテロを防ごうと導入を決めた。パリのテロでは交流サイト(SNS)が住民の安否確認などで大きな力を発揮しており、スマホをツールとしたテロ対策の取り組みとして注目される。
「何かを見たら送信を」
地元紙ニューヨーク・デーリー・ニューズや米経済系ニュースサイト、インターナショナル・ビジネス・タイムズ(IBT)などによると、このアプリは「See Something, Say Something」(何かを見たら送信を)を名付けられており、州が23日から無料配布を始めた。
ニューヨーク州の公式サイトによると、州民はまず、このサイトからスマホにアプリをダウンロードし、氏名や電話番号などを入力すれば使えるようになる。その後、持ち主がいない不審なリュックや挙動不審の人物などを街の繁華街や公共施設で見つけた場合、このアプリから写真やショートメッセージをニューヨーク州警察の情報センターに送信すればよい。