カナダの通信会社の衛星を搭載し、打ち上げられる改良型H2Aロケット29号機=2015年11月24日午後3時50分、鹿児島県熊毛郡南種子町の種子島宇宙センター(共同)【拡大】
白く輝く機体は、轟音(ごうおん)とともに空へと吸い込まれていった-。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は24日午後3時50分、カナダの通信会社の衛星を載せた改良型H2Aロケット29号機のロケットエンジンが点火し、種子島宇宙センター(鹿児島県)からゆっくりと上昇。その後、オレンジ色の光を放ちながら雲を切り裂き、一気に上空へ進んだ。
より遠くへ 機体改良
2段目のロケットは4時間半かけて飛行し、高度3100~3万6000キロの楕円(だえん)軌道で衛星を分離。国産ロケットとして初めて商業衛星の打ち上げに成功した。H2Aは23回連続で打ち上げに成功し、成功率は97%となった。
JAXAは今回、従来より遠くに衛星を運ぶため、2段目のエンジンと機体を改良し、初めて打ち上げた。分離後に衛星が自力で飛ぶのに必要な燃料が少なくて済み、軌道上での運用寿命が延びるのが利点。三菱重工は「衛星に優しい」サービスで今後の打ち上げ受注増を狙う。