衆院選の「一票の格差」訴訟の上告審判決のため、最高裁に向かう原告側の升永英俊(ますなが・ひでとし)弁護士(手前右から3人目)ら=2015年11月25日午後(共同)【拡大】
違憲判決出しにくくなった
「また違憲状態か、という感じだ」。25日の大法廷判決後、訴訟を起こした山口邦明弁護士は記者会見で肩を落とした。格差自体は違憲だが是正に必要な期間がまだ過ぎていない、とする違憲状態判決は、衆院選訴訟ではこれで3回連続だ。
1回目、2009年衆院選をめぐる判決(11年3月)は、それまで「合憲」の範囲とされた2.30倍の格差を違憲状態と判断。47都道府県に1議席を無条件に割り振る「1人別枠方式」を格差の原因として、国会に抜本的な見直しを求める厳しい内容だった。
だがその後改革は進まず、12年衆院選では格差がさらに拡大。いよいよ最高裁が違憲判断に踏み込むとの見方が広がったが、13年11月の判決は「段階的な見直しも現実的な選択だ」と、国会に助け舟を出した。元最高裁判事の泉徳治弁護士は「これで最高裁は違憲判決を出しにくくなった」と分析する。